新人スタッフ水質分析実習(12終)
みなさまごきげんよう!
便宜的新人スタッフのKです!(名前については前回を参照ください)
ついに最終回、一年間の総まとめでございます。
春夏秋冬、様々な顔を見せてくれた札幌市某河川。
感慨深いですね。
一年間の分析結果です。
水質結果は環境基準A類型と比較してみます。
12月は諸事情により欠損しています。
水温によってDOが変動するなど、理論的に正しい値になっています。
一年間の各項目の最大値・最小値・平均値です。
あえて雨天で採水した6月の大腸菌群数(9300MPN/100mL)と
異常値とみなせる1月のSS(45mg/L)を除くと、
以上の結果になりました。
☆1年間の採水を振り返って
初めは大変でしたが、終わってみると実際の業務に役立つ勉強ができる大変有意義な実習になりました。
書籍などの文字からでは得られないものをこの実習で実際に見て学べたと思います。
某河川で学んだ季節ごとの注意点は以下のとおりです。
春は、雪解けの季節。雪解けによる増水、またその増水による流れの速さ。その流速で水底がえぐれて土が舞い上がっていたり、雪解けの地面から河川に木葉くずが入ることもあります。
夏は渇水、そして人や動物達の活動が活発になる季節。渇水により、川の流れが変わったり水深が浅くなったりするので採水がやりずらくなります。また、子供たちが河川で遊んだり、散歩中の犬や野生動物が河川に入ることなどで水底が巻き上がり、SSが増え、大腸菌もひょっとしたら影響が出るかもしれないです。
秋は、雨や台風の季節。悪天候だと分析結果に影響が出てしまうので日程の見極めが大切です(これは通年通して大切なことでもあります。6月にあえて雨天で採水した時は異常値が出ました)。また、増水により危険度が上がるので注意を払いつつ業務に当たらなければなりません。ただ、増水の後の河川は岸の草がなぎ倒されていて歩きやすいです。あと虫も多いので急な出現に注意!
冬は、そもそも採水するまでが大変。積雪で採水地点に近づけなかったり、氷が張っていて割らないと採水ができないこともあります。雪で足場が不安定であったり視界が不良になったりすることもあるので注意が必要です。もしものための道具も用意しなければなりません。
河川の業務では必要なものが沢山あります。
柄杓やスコップや人員などのハード面はもちろんですが、
上記のような知識や判断力などのソフト面が大切になってきます。
先輩は業務責任者になったとき、必ず自分の目で採水現場を確認するそうです。
どういう川なのか、汚水管や雨水管などの有無、近くに粉じんを出しそうな工場などはあるか、冬季はどうすれば採水できそうかなどなど。実際に行って確認し、結果の判断材料にしているそうです。
また、採水をしている時に近隣の方々やお散歩中の保育園児に「何をしているんですか」と声をかけられた事がありました。そんな時にちゃんと答えられるようなコミュニケーション力も必要ですね!
この一年、分析や採水などの仕事内容だけでなく、仕事の取り組み方や社会人としてのマナーなど、沢山のことを時間を使って教えていただきました。
今後より知識を深め、色々な経験を積んで頑張りたいです。
1年前より少しは成長できたとは思いますが、これからの2年目も身に着けることが沢山あるので精進努力を重ねていきたいと思います!
指導してくれた先輩方、応援してくれた社内の方々、そしてブログを見てくださった皆様、
本当にありがとうございました!
札幌市某河川の実習報告はこれで終了しますが、
これからも折に触れてブログは書いていけたらと思いますので時々見ていただけたらと思います!
それではまた!