一般的な調査項目は、つぎの項目について実施し、その損傷の有無にかかわらず必ず写真撮影をします。

家屋の全景	調査対象家屋と周辺家屋と相対的位置関係、および建物の種類が分かるように、全景写真を撮影します。
外壁の亀裂等	外壁に亀裂等が発生している場合は亀裂幅、亀裂長の測定等及び写真撮影は、地表面より原則として２ｍの高さの範囲にある代表的な亀裂について実施します。
内壁の亀裂等	内壁に亀裂等が発生している場合は亀裂幅、亀裂長の測定等及び写真撮影は、代表的な物について実施します。
タイル張り部分の亀裂等	トイレ、浴室、玄関などのタイル張り部分の亀裂については、代表的なものについて亀裂幅、亀裂長等を測定し、 写真撮影をします。
内壁と柱、回縁などのすき間等	内壁と柱、回縁などのすき間間隔の測定等、及び写真撮影は、代表的なものについて実施します。
柱、床などの傾斜	柱、床などの傾斜は、直交する2方向の傾斜状態を測定します。
建具の建付け状況	建具の建付け状況については、柱とか窓わくとのすき間間隔の測定及び写真撮影は、代表的なものについて実施します。
基礎・土間などの亀裂等	叩き、基礎及び土間等の亀裂について写真撮影をします。
土台高測定	レベルを使用して基準点（ＢＭ・ＫＢＭ）からの建物等の高低を測定します。精度は±1㎜です。
その他	上記以外でも、工作物（門・塀等）の傾斜、池の状態等、工事の影響が及ぼされると思われるものは随時写真撮影を行ないます。

 

（１）亀裂幅

亀裂幅は、0.1㎜単位で測定します。

（２） 亀裂長

亀裂長は、亀裂の発生端と終端との直線距離を１cm単位で測定し、この直線距離をもって亀裂長とします。

（３）すき間間隔

内壁と柱、回縁などのすき間は、すき間間隔を0.1㎜単位で測定します。

（４）柱・床傾斜測定

※傾斜の測定は、建物全体の傾斜傾向を見るのが目的であり、建物自体の現在の傾きを示すものではなく２～３㎜程度は測定誤差範囲とします。

（5）建付け状況

建具の建付け状況は、閉じた状態での窓枠、柱とのすき間間隔を１㎜単位で測定します。

工事前家屋調査の資料を基に、対比をして変化の有無を確認します。
変化等があった場合は工事による影響か否かを総体的に判断します。